<新テロ法案>参院で審議入り イラク廃止法案は参院通過
海上自衛隊のインド洋での給油活動を再開するための新テロ対策特別措置法案は28日午前、参院本会議で福田康夫首相と全閣僚が出席して趣旨説明と質疑が行われ、参院での審議が始まった。首相は「『テロとの戦い』は道半ば。補給活動から脱落することが、わが国としてふさわしいのか。国際社会の一員としての務めを果たさなければならない」と述べ、早期成立と海自の活動再開に改めて理解を求めた。
ただ、12月15日までの会期内成立は日程的にほぼ不可能な情勢。与党は参院で法案の否決後、衆院で3分の2以上の賛成で再可決することも視野に入れており、会期末に向けてぎりぎりの攻防が続きそうだ。
一方、民主党が「新テロ特措法案より先に議論すべきだ」として参院に提出していたイラク復興特別措置法廃止法案は28日午前、同本会議で野党の賛成多数で可決された。衆院に送付される。
こちらも、新テロ特措法案をめぐる論点が、守屋武昌前防衛事務次官の収賄事件や、額賀福志郎財務相をめぐる防衛専門商社「山田洋行」元専務の宮崎元伸容疑者との宴席同席疑惑などへ移ってしまっているため、衆院で審議されるかどうかは不透明だ。
新テロ特措法案は、旧テロ特措法が11月1日に期限切れとなったことで中断している海自の給油活動を再開させるための法案で、11月13日に衆院を通過していたが、イラク特措法廃止法案の審議が優先され、「守屋問題」などが広がったため、参院での審議入りが遅れていた。
この日の質疑で民主党の藤田幸久氏は「国連の直接的決議と実効的な国会承認が必要だ」と法案への反対姿勢を表明。「戦争に油を注ぐ給油活動では、アフガニスタンに和平をもたらす復興支援活動の代替はできない」と、農業や医療などの民生支援の必要性を訴えた。首相は「テロは国際社会が一致してとりむべき問題。国民の安全に直接かかわる問題として、国際社会と連携して取り組む」と述べ、給油活動再開の必要性を訴えた。
また藤田氏は、防衛専門商社「山田洋行」元専務の宮崎元伸容疑者との宴席同席問題が指摘されている額賀福志郎財務相について「任命したのは首相だ。疑いを否定する確証を得るべきだ」と求めた。首相は「(額賀氏は)会見や委員会で丁寧に説明している。会合への出席に関しては自民党も調査し、昨日報告されている。引き続き予算編成をはじめ財務大臣の職務に取り組んでほしい」と述べるにとどめた。
| 固定リンク
コメントを書く
コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

コメント