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2007年12月15日 (土)

与党税制大綱 財政健全化へ道険し 消費増税の封解けず

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 消費税率の引き上げを含む抜本改革を先送りした平成20年度税制改正大綱。政府・与党が目指す財政健全化の道のりは一段と険しくなった。高齢化の進展で中長期的に膨張する社会保障費を賄うには、歳出削減と同時に歳入の柱となる税制の改革が不可欠だが、「ねじれ国会」で消費税増税の封印は最後まで解かれなかった。財政再建の第一歩となる平成23年度基礎的収支の黒字化に、暗雲が漂う。(中山忠夫)

 政府・与党には、21年度までの基礎年金の国庫負担引き上げが待ったなしの課題となって立ちふさがる。約2兆5000億円の国費が必要とされ、景気に左右されにくい安定財源である消費税増税で対応することが念頭に置かれてきた。その規模は税率換算で1%分の引き上げに相当する。

 だが、税率据え置きを掲げる野党が参院で多数を占める政治状況から、増税法案の成立は極めて難しい。大綱では消費税について「社会保障費の主要財源」と明記するのが精いっぱいであり、将来の増税に向けた“地ならし”をしたに過ぎない。

 ただ、これでは21年度までに国庫負担増分の財源を手当てしたとは到底いえない。赤字国債発行による穴埋めか、負担増の先送りでしのぐしかない。厚生労働省の試算では、負担増が1年遅れると、将来の厚生年金給付水準は0・2ポイント%下がる。財政健全化に悪影響が出るうえ、ツケは確実に将来世代に回される。

 政府・与党は23年度までに、国と地方が新たな借金をせずに税収で政策経費を賄う「基礎的財政収支の黒字化」を達成すると公約した。だが、経済成長のテンポは鈍って税収の伸び悩みが懸念され、公約の実現に影がさし始めている。

 内閣府によると、名目成長率が前提の平均3%から2・2%にとどまれば、昨年の骨太方針に基づく最大限の歳出削減(約14兆円)を断行しても、23年度に3兆円を超す赤字が避けられない。仮に目標達成で新たな借金を増やさない状態となっても、国内総生産(GDP)比1・5倍に積み上がった長期債務残高は773兆円にのぼり、これを圧縮していくのは容易ではない。

 税制の抜本改革となれば、消費税率の引き上げにとどまらず、経済成長力を引き出すのに不可欠な法人税や、個人所得税などを含めた税制全体の見直しが避けられない。

 財政当局は「財政健全化への道筋が見えなくなれば、市場で“日本売り”が止まらなくなる」(財務省幹部)と危機感を募らせる。だが、現実には目先の選挙対策や与野党対立を背景に、財政規律の緩みがみられる。税制改革の道筋に誤りなきよう政治判断を下してきた与党大綱にかつての権威はない。市場で国債が暴落すれば、財政再建のもくろみは霧散する。財政は岐路に立っている。

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